「成果を上げたいなら、たくさん練習すればいい」
無意識にそう思っているのではないでしょうか。
実際に、誰でも1万時間練習すればプロになれるという「1万時間の法則」というものが少し前に流行しました。(後で別の研究で否定されています)
今回は、練習が本当に効果があるのか紹介していきます。
練習の効果
2014年のメタ分析では、音楽、ゲーム、スポーツ、学業、仕事の成果はどれくらい練習量の影響を受けるのか調べました。 その結果、ゲームは26%(d=1.12、p<0.001)、音楽は21%(d=1.09、p<0.001)、スポーツは18%(d=1.01、p<0.001)、 学業は4%(d=0.45、p<0.001)、仕事は1%(d=0.18、p=0.377)ほど練習の影響を受けることがわかりました。
学業と仕事がやたら低いのは練習の定義が曖昧な可能性があるからかもしれない(練習する前から持ってる知識が影響してるかも?)とのこと。
また、成果を大きく作用する他の要素として、総合的な認知能力(IQ)、ワーキングメモリ(短期記憶)などを上げている。1
結論:長時間頑張るよりも認知機能やワーキングメモリも鍛えよう
勉強や仕事に対して練習量の影響はそこまで大きくないようです。
衝撃の結果ですね。
注意して欲しいのは、ここでいう練習はあくまで練習量(時間)です。
がむしゃらに長時間頑張ってもあんまり意味ないよということ。
研究でも示唆されているように、学業や仕事の成果には、認知機能やワーキングメモリが大きく作用するようです。
この2つが高いと、物覚えがよかったり、複雑な問題に対応することができるようになるので納得感がありますね。
このサイトでは、その認知機能やワーキングメモリの能力を上げる方法などを重点的に紹介しています。
長時間キツイのを我慢してがんばるよりも、認知機能やワーキングメモリなどを鍛えて知力の土台を作るほうが より効率的に成果に結びつきそうです。
- Macnamara, Brooke N et al. “Deliberate practice and performance in music, games, sports, education, and professions: a meta-analysis.” Psychological science vol. 25,8 (2014): 1608-18. https://doi.org/10.1177/0956797614535810↩