スタンディングデスク。
立ちながら仕事をすると「健康的」「カロリー消費が増えるので痩せる」「勉強と仕事のパフォーマンスも上がる」とか言われているので、愛用している人も増えましたね。
今回はスタンディングデスクの効果について紹介していきます。
スタンディングデスクの仲間に、立つだけなく動くことも取り入れたアクティブワークステーション(トレッドミル、サイクリング、ステッパーなどがついたスタンディングデスク)というものもあります。 こちらも調べました。
スタンディングデスクの効果
2018年のメタ分析によると、スタンディングデスクを使用した場合、1分あたり男性は0.19kcal、女性は0.1kcal消費が増える。 例えば、65kgの人が6時間立っている場合、1日あたり54kcal消費が増え、1年あたり2.5kg痩せるという計算になる。1
2018年の別のメタ分析によると、スタンディングデスクを使用すると腰痛が減る(d=-0.23、p<0.0001)と報告されている。2
2014年のメタ分析によると、アクティブワークステーションを使用した際には消費カロリーが1時間あたり100~300kcal増える(d=1.47、p<0.0001)。 注意力・処理速度・スピーチの質・読解力・理解力には影響しないが、タイピング速度が下がり(d=-0.55、p<0.001)、マウスをクリックする速度が下がる(d=-1.10、p<0.001)などのデメリットもある。3
2014年の系統的レビューでは、トレッドミルデスクは健康に効果あり(食後の血糖値、コレステロールなど)だが、 スタンディングデスクは健康に効果はあまりなく、どちらも仕事のパフォーマンスにはあまり変化がなかったと報告している。4
結論:カロリー消費は増える
現時点での研究では、スタンディングデスクが仕事や勉強のパフォーマンスを上げてくれるというエビデンスは少ないが、腰痛が軽減され、消費カロリーが少し増えるなどのメリットがある。
トレッドミル・サイクリング・ステッパーなどの動きを取り入れた場合は、認知機能や注意力に影響を与えずにカロリー消費だけが増えた。
しかし、タイピング・マウス操作などのパフォーマンスは下がるため、パソコン作業をするときはオススメしない。
読書・会議・考え事などをするときに使うのはありかもしれない。
ちなみに、私の場合は本や論文を読む時・動画や会議を見るときだけ体を動かして、プログラミング・ブログ執筆のときは立ったり座ったりのスタイルで仕事するようにしました。
- Farzane Saeidifard, Jose R Medina-Inojosa, Marta Supervia, Thomas P Olson, Virend K Somers, Patricia J Erwin, Francisco Lopez-Jimenez, Differences of energy expenditure while sitting versus standing: A systematic review and meta-analysis, European Journal of Preventive Cardiology, Volume 25, Issue 5, 1 March 2018, Pages 522–538, https://doi.org/10.1177/2047487317752186↩
- Agarwal, Shuchi et al. “Sit-stand workstations and impact on low back discomfort: a systematic review and meta-analysis.” Ergonomics vol. 61,4 (2018): 538-552. https://doi.org/10.1080/00140139.2017.1402960↩
- Cao, Chunmei et al. “Effect of Active Workstation on Energy Expenditure and Job Performance: A Systematic Review and Meta-analysis.” Journal of physical activity & health vol. 13,5 (2016): 562-71. https://doi.org/10.1123/jpah.2014-0565↩
- MacEwen, Brittany T et al. “A systematic review of standing and treadmill desks in the workplace.” Preventive medicine vol. 70 (2015): 50-8. https://doi.org/10.1016/j.ypmed.2014.11.011↩