ジョブクラフティング。「仕事を作る」という意味です。
誰かに言われてではなく、自分で仕事を工夫したり、新たに意味を見出したりする方法です。
今回は、そんなジョブクラフティングの効果を紹介していきます。
自分やチームの仕事のパフォーマンスを上げる参考にしてみてください。
ジョブクラフティングの効果
2017年のメタ分析によるとジョブクラフティングには仕事満足度の向上(d=0.60)、 エンゲージメントの向上(d=1.01)、ストレスの減少(d=-0.25)、主観的パフォーマンスの向上(d=0.56) 客観的パフォーマンスの向上(d=0.37)、状況的パフォーマンス(他のメンバーへの貢献・影響など)の向上(d=0.66) などの効果があった。1
また、2017年の別のメタ分析によると、ジョブクラフティングの中でも促進焦点のジョブクラフティングはエンゲージメントが高く、燃え尽きが少ない のに対して、予防焦点のジョブクラフティングはエンゲージメントが低く、燃え尽きが多いと報告している。2
やりかた
重要なのは、工夫して色々試してみることです。
仕事と向き合って試行錯誤すること自体に意味があります。ゲーム感覚でやってみましょう。
ジョブクラフティングには、基本的にいくつかの軸があります。以下の軸と例を参考に、色々試してみてください。
タスク
タスクのジョブクラフティングでは、タスクの量や質を自分で調整します。
具体的には、
- タスクを小さなステップに分解する
- 自身の成長に繋がるタスクを増やす
- 自分のタスクに集中する
- タスクのスコープを変える(例:早さ優先・正確さ優先・売上優先など)
- より多く・大きい・難しい仕事に挑戦する
- 新しい仕事に積極的に参加する
- プレッシャー・ストレスをコントロールする
- 負担の大きい仕事を減らす
- 仕事が少ない時に、他の人の仕事を手伝う
- 決断する回数を減らす
- スキルアップ
- 仕事のハードルを上げる/下げる
などの方法があります。
人間関係
人間関係のジョブクラフティングでは、人間関係の量や質を自分で調整します。
具体的には、
- 上司やチームメンバーに意見を求める・頼る
- 必要な人とだけ人間関係を作る
- ネットワーキングイベントに参加する
- チームメンバー・顧客にフィードバックを求める
- 上司にコーチングしてもらう
などの方法があります。
認識
認識のジョブクラフティングでは、自分の仕事への認識を再定義します。
具体的には、自分の仕事の目的、重要さ、意義、意味、貢献について考えることで新たなやりがいを見出したりします。
結論:オススメ!やるしかない!
まとめると、ジョブクラフティングは仕事のパフォーマンス・ストレスなどを大きく改善します。
いいことずくめなので、ぜひやってみてください。
自分に合った仕事スタイルを見つけてください。
- Rudolph, Cort W. et al. “Job crafting: A meta-analysis of relationships with individual differences, job characteristics, and work outcomes.” Journal of Vocational Behavior 102 (2017): 112-138. https://doi.org/10.1016/j.jvb.2017.05.008↩
- Lichtenthaler, P. W., & Fischbach, A. (2019). A meta-analysis on promotion- and prevention-focused job crafting. European Journal of Work and Organizational Psychology, 28(1), 30–50. https://doi.org/10.1080/1359432X.2018.1527767↩